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ゲーム機サービスを通して | ||||||||||||||||
小学校6年の娘の携帯用ゲーム機は、クリスマスに購入した任天堂DSライトです。品薄な中やっと購入したものの、購入当初よりタッチペンとカーソルの動きがずれていて修理が必要だったものですが、こんなものかもしれないとあきらめて使っていました。娘は一日でも手放すのが辛く、また親も本人が言うならと子ども任せにしてしまって状態の把握を怠っていたのです。 ![]() 最近、持ち寄って友達と遊ぶことが多くなり、自分のゲーム機だけがおかしいことに気づき、やっと修理に踏み切りました。 修理依頼にあたり、数年前に歴代の機種購入後に問い合わせした際の苦い思いがよみがえってきました。2002年の歴代機種の取扱説明書が手元にあったので現在のサービスと比較してみます。2002年の対応担当者については時期、内容ともに記憶に頼るものです。
数年前のメーカー主導市場と感じざるを得なかった状態から、現在の消費者対応への注力がはっきりと感じられます。消費者関連の部署が充実しつつある昨今においても、時代の流れに沿う以上の努力を感じます。 修理から戻ってきたゲーム機はふた部分が交換され、古いふたは娘が貼っていたシールをそのままに、丁寧に梱包されて戻ってきました。娘の思いを大切に扱ってもらえた配慮に、まるでゲーム機を通して対話をした思いで、子どもに関わるサービスゆえに嬉しくなりました。 こうしたメーカーの前進を感じつつ、むしろ遅れていたのは私たち消費者の意識だったのかと反省します。子ども任せや親だけの確認ではなく、親子で説明書や保証書を確認することも、今の時代にこそ生きた消費者教育ではないでしょうか。 また、修理が無料期間だからといって乱暴な使用を黙認したり、「タダ」で修理をしてもらうノウハウを吹聴したりすることは、メーカーの善意の方針を崩しかねません。メーカーの善意に対しては消費者も節度と善意を持つ必要があります。 それから、私自身の反省でもあるのですが、ゲームやメーカーを悪者扱いするのではなく、変わっていく環境を受け入れ、働きかける態度が必要だったと感じました。 もはや子どもの生活にはゲームを取り入れざるを得ない時代、一緒に子どもを守り育てる立場として、消費者もメーカーも協力してゲーム環境の成長を図っていきたいと思うのです。 |
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(工藤 美奈子) |