PTAについて
対象:小学生の保護者
 

 今回のテーマは、ずばりPTAです。
やって良かったこと、やって困ったことを中心に、小学校だけでなく、幼稚園、保育園、子供会でも行われる役員の選出の仕方、あり方などについて考えました。                      
究極のボランティアですが大事なことなので、押し付けあうことなく、みんなでやれたらいいなと思います                                                            

 あきあかね(子ども小5・小3)
<経験役員>
PTAでは、「家庭教育推進員」「校外指導部長」を経て現在「広報部長」

・やって良かったこと
友達が増える、情報が入ってくる、ネットワークが強くなる、発言権が与えられる、ということ。
・やって困ったこと
忙しくなること。責任ある立場でうっかりしていると人に迷惑をかけてしまいますし…。
部長になると部会だけでなく、常任委員会や研修会など、月に1回以上はPTA活動に参加しています。子どもの数が減っているので、何度も役をやらないと回っていかないためです。働くお母さんやお父さんの参加も増え、常任委員会の開始時間が遅く(4時)なっていることは有難い限り。
役によって、感想は違ってきます。現在の「広報部長」は楽しんでやっていますから、原稿作りが夜遅くまでかかっても、あまり苦になりません。メンバーも積極的で、いろいろなアイディアを出してくれます。
「家庭教育推進員」とは区立小学校全校から2人ずつ参加し、テーマに沿った勉強会やグループ活動を行うもの。他校の活動や雰囲気がわかったり、他の地区に友人ができたり、と面白かったです。
 「校外指導部長」は大変でした。「集団登校」「地域パトロール」「交通安全教室」等を行うのですが、登校班の編成やパトロールの手配、イベント等々何度も打ち合わせが必要で、しかも午後3時開始。一度も活動に参加したことのないメンバーもいてあまり結束が固いとは言えませんでした。警察署との懇談など急な用事も入り、「これ以上は無理」と1年で辞退させていただきました。
 また、ボランティアでやって信頼関係の上で成り立っている組織ですから、「嘘はいけない」です。「大丈夫よ、楽な仕事だから」とか「私もサポートするから」「あなたの好きなシステムに変えて良い」と言われ引き受けたものの、「違うじゃない!」という事が出てきて、前任者に丸め込まれたという感想を持った役もあります。きちんとした説明と合意で始めるべきですね。それは一般的な「お仕事」と同じです。

保育園
 保育園で2年間「父母会長」、今年度になってからは「学童クラブ父母会長」をやっています。これらは、「親睦団体」的なところと「自助グループ」的なところがあります。
親子行事が少なくなっているので、異学年の親子が顔合わせをする機会は貴重で楽しいもの。また、悩みを相談しあい、必要な場合は行政や学校と掛け合うこともあります。個人で話すより効果的な場合もあり、これも必要な組織だと思います。


 ごろママ(子ども小4・小2)
<経験役員>
幼稚園の役員1回。昨年と今年、小学校の会報委員。今年は委員代表。昨年は子ども会の会計も兼任。 計4回(内1つ進行中)

・やって良かったこと
特に幼稚園では、遠足にいけたり、餅つきをみられたりと、幼稚園生活を一緒にエンジョイできたこと。役員仲間5名のうち私を含め4名が2人のお子さんの下が男の子で、一緒、上が女の子という同じ家族構成でしたので気が合い、活動が楽しかったこと。
小学校は、とかく親同士のつながりが希薄なのですが、役員活動を通じて学年を超えて 知り合いができることです。情報源は特に学年があがると子供同士だけで家を行き来し作りにくいので、役員は情報ネットワーク作りに有効だと感じます。先生、特に普段はあまり話すことも無い校長・教頭先生にお話をできる機会があるのも良かったことのひとつです。
役員ではないのですが、地域&PTAの有志で組織する防犯ボランティアにも登録し月1回ほど校門警備をしています。こちらも情報源として役立っています。
子供会の役員は、上の子の学年のお母さん達と引き受けました。学校の役員と兼任者が多く、いろいろな情報を仕入れました。PTAよりも親同士が仲良くなれる気がします。物騒な世の中。1人でも自分の子を知ってくれる人を増やす目的で引き受けましたが、結果的に私も得るものが大きかったようです。
・やって困ったこと
 PTA
”だれでも、できる範囲で、無理なく参加できる”のが理想です。が、ボランティアであるがために、「やりたいのだから とことん」という考えと、「仕方なくなのだから 最低限で」という考え方が常に共存しているのがPTAの宿命なのだと感じています。すべての人に満点はありえないので、目いっぱい型と最低限型のせめぎあいは避けられない。それを今年色に調整するのが委員代表の役目です。文句を言う方には「それならあなた、来年お願いね」の言葉でほとんどは解決します。
 子供会
とにかく行事が多い。土日の行事なので子供を家において準備することもあると、何のための活動なのか矛盾を感じてしまいます。土日の預け先として、子供だけを置いて親が協力しない家庭もある。固定の会場での行事ならいいのですが、遠足などには低学年の子供を複数連れて行くには負担が大きいと感じました。行事を簡略化し(お泊り会を日帰りの会に、遠方の遠足を芋掘りに)低学年親同伴を条件にして対応しましたが、そういう家庭に限って仕事を理由に役員は引き受けない、子供が押さえが利かない、などの問題が・・・。家庭の問題を子供会に押し付けられている観があり、困りました。


 お天気ママ(子ども中1・小5)
<経験役員>
家庭教育学級(教養委員会)の学級長。

・やってよかったこと
なにしろ転勤族で子どもは3つ目の小学校。赤ちゃん、幼児のころからいっしょだとママ友達もいるけど、子どもが小学校にあがってからの転校では母親どうしのつきあいには発展せず、学校のことも地域のこともよくわからないままでした。PTAに参加したおかげで、ママたちからいろんな情報が入ってくるようになったし、先生がたの人となりもわかってすごくよかったです。
会合は月1〜。年に6回の事業開催の前は会合頻度も上がるのですが、企画については担当を割り振って、長は報告を受け相談に乗るだけ(!)というシステムにしたため、長として会合にでることはあんまりなく、仕事しながらでも十分できました。
なんで委員のなすりあいになるかっていうと、司会進行・報告・発表や、本部・先生たちとの折衝が苦手な人が多いので、それさえしてくれれば割り当ててくれたことはやるわ〜ってお母さんの意見もあり、「私、長をしてもいいけど、細かい作業や連絡は時間的にできないから、みんな、よろしくね!」と最初から宣言してしまいました。
うちの小学校は集まりも企画もみな日中。これでは働いている人が二の足を踏むのもわかる。夜間、そして父親参加も視野に入れて活動していけるといいですよね。
(いま、父親の育児参加のもと、おやじの会とか発足して、PTAの母親との住み分けが生まれつつあるけど、これってちょっといいとこどり。モンダイだと思ってます)


 にこにこママ(子ども中1男、小5男)
<経験役員>
ヒラ学級委員を次男が1年生のとき。会合は不定期。年一回の、親子での活動行事があるときは3回程度会合あり。

・やって良かったこと
平凡ですが、学校に行く機会や、先生と話す機会が多いので、学校の様子が良く分かった。友達も増えました。クラスに同じ幼稚園からあがった子がいなく、子どももあまり学校でのことを話さない子なので、クラスでの出来事などが分かりませんでしたが、委員になったおかげで、情報が入ってくるようになりました。そして、やはり委員を一回やっておけば、その後の役員決めのときに気楽でした。
・やって困ったこと
懇談会でクラスの担任が指導内容について保護者に責められたときに、学級委員として何か仲裁しなければならないのだろうかと、居心地が悪かったです。また、ヒラ学級委員は指名委員を兼務することになっています。指名委員とは、来年度の役員を決める仕事です。学級委員の仕事より、こちらのほうが大変でした。やってくれそうな人にめぼしをつけて、訪ねていき、懇々とお願いするのです。ここでは、なぜか電話での依頼は禁止されていて、家庭訪問が原則で、他の人たちに知られないように、なるべく暗くなってから訪問するように言われていました。9月下旬から2月末まで、3日に1回くらいの頻度で夜、学区内を自転車で走り回っていました。子ども(当時3年、1年生)二人を置いて外出するのはやはり心配も多かったです。冬の寒いときでも、石油ファンヒーターは使わせず、エアコンだけにしました。
役員を決めるのは、毎年大変な活動だと言うことで、今年から、11月末までに決まらない場合は、全保護者の中から抽選と言うことに決まりましたので、今後は少し楽になるのかもしれません。
役員候補にあがることも多いですね。何度も教頭先生と、委員のお母さんたち数人が訪ねてきて「すみません、できません」と頭を下げている私の姿を通りすがりに見た人や近所の人は、「あそこのお子さんは何か悪いことをしたのかしら」と思ったかも?


 夢見るままりん(子ども中1・小5・小4)
<経験役員>
ヒラ役員 会合は不定期。年3回のイベント前に2,3回ずつ。

・やって良かったこと
友達が増えた。本部役員の方ともお見知りおきになれた。次年度の役員決めに胸を張って出席できたこと(笑)
・やって困ったこと
130周年の記念行事のための役員だったため、クラスのことにはかかわらなかったので、同じクラスのお母さんと仲良くなるということはなかった。やったという印象が他のお母さんにはなく、次の役員を当てられそうになった。本部役員に直結していたため次期の本部役員に狙われた。(これは私ではありませんが)


 M.K.(子ども中2・小6・小3)
<経験役員>
子どもが3人いるので小学校で3度のクラス役員を乗り越えた。

・やって良かったこと
情報交換、学校の先生と話せる、委員同士の結束と充実感です。
・やって困ったこと (私の場合は釈然としないこと、かな)
委員間での意識の違いです。一生懸命やる方とやらない方がいるのです。どこでもそうなのでしょうが、仕事優先を理由に出てこない人にすごく腹が立ちました。そういうことも含めて子どもが小さいから働かない人もいるのですから、理由にはなりません。
逆に、専業主婦が多かった時代の名残なのでしょうか、親たちでできることをやりましょう、ということから始まったのでしょうが、この時代にベルマーク集計はなんだか虚しい作業だと思えてならないのです。確かに備品は買えるのでしょうが、あの人数で何時間も・・・。
また、年に数回行われる、本部役員、専門委員、学校の先生で構成される会議。とおりいっぺんのあいさつや発表でほとんどが終わるのです。仕事を休んでまで出なくてはいけないのでしょうか。全体が経費削減ということで本当に細かい出費のチェックをされました。コピーはPTA会議室のものを使わなくてはいけない、というのも無理があります。たとえ数円の違いでもお金をかけずに手をかけるような方向です。時代も変り親子ともに生活も変ってきています。より効果的なボランティア活動となるよう、PTAのあり方を見直す時期が来ているようです。
知り合いの方が、「役員は楽しかった。」 と本音で言っているのを聞いて、その前向きな姿に、私自身を反省しました。その方は仕事一筋だったので、親同士の世間話がすごく新鮮だった、会社組織のような厳しさがなくやれる範囲というのがよかった、ということです。考え方次第で楽しくなるという結論もありかも。


 ねっしー(子ども小2・年長)

<経験役員>
幼稚園(平)クラス委員1回、小学校校外部、平役員1回(現在進行形)

・やってよかったこと
皆さん同様、友達が増え、情報を入手しやすくなったこと。幼稚園、小学校に関する情報が入ったり、出入りする際に敷居が低く感じて居心地がよくなったこと。
小学校に関しては、地域の登校班やパトロール等の編成をするので、自分の地域(140世帯ほど)にどのようなお子さんがいるのか、転入生情報などがすぐにわかり、いままで見知らぬ子だったのが身近に感じて楽しい。
・やって困ったこと
幼稚園のクラス委員は、バザーやお別れ会の仕事以外にも自主運営の企画〜茶話会(母の親睦会)やクリスマス会、スポーツ大会など〜が多くあり、公民館などを予約して、イベント、食事、お菓子の手配、かざりつけなどの準備など、結構事前準備が必要で負担だった。(だから皆やりたがらないのだ!)また小学校のように一度やると免除という制度が無いため、同じ人が何度も役員をやることが多々ある。(私も今年また強く要望されたが、予測していたので小学校の役員を先に引き受けて逃れた)
小学校に関しては、やるべきことが決められており、また進め方がシンプルかつ合理的なのでやりやすく、今のところ問題は感じない。
 役員の決め方について
幼稚園は基本的にできる人がやるが、なかなか決まらず押し付け合いが現状小学校は在学中に必ず一度はやらねばならないため、低学年のうちはすんなり決まる(高学年になると、やりたくない人ばかりの中で選ぶので、すさまじいという噂です)

 役員に思うこと
基本的には役目をシンプルにこなすことだと思います。気を利かせて手をかけすぎると翌年担当する人が負担になります。できれば、以降やる人のためにも、翌年からもっと合理的にすすめる道筋を立ててあげることが理想かな。
幼稚園では、私が役員をやる前年まで、かつてのクラス委員の好意が年々エスカレートし、それまでにはなかったクリスマス会をどのクラスもやるのが暗黙の了解になったり、「おわかれ会」で配布する先生と子どものツーショット写真を一人一人絵皿に貼ったり、布で縫ったフォトスタンドに入れるなど、手をかけるのが当たり前になってしまいました。
私のやる年から、幼稚園でも事前に作業縮小化への策が出され、私たちも「やりすぎない」をモットーに進めました。ただし、夫に言わせると「それでも役員に負担をかけさせるのは、幼稚園の怠慢」とのこと。義弟の子どもの幼稚園のように、クラス委員他幼稚園から保護者へお願いする係は一切無いところもあるそうです。
 その他
姉の小学校の役員会議での話です。部長を決める際に「私は働いていますので、できません」という人がいて、部長決めの抽選から免除してもらおうとした人に「仕事をしているのはあなたの勝手です。それを理由に部長を断るのは認められません。」と発言した人がいたそうです。今は無職ですが、働きたい願望がまだある私には「働いていることは、免罪符にはならないんだなぁ(でも現実には主張する人が多いけど)」と感じた一件でした。






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