防災対策、どうしてますか?



 「天災は忘れたころにやってくる」――災害には常に備え、そして備えを見直すことが大切です。一年前にもこのコーナーで取り上げた防災対策ですが、確認を新たにするためにも、もう一度皆さんに聞いてみました。                                                                                                       



  ■防災準備品は見直しが大切■
なつみかん(年長、3歳)
 先日防災グッズを点検した時に、もう使わないオムツやサイズの合わない下着が入っていました。防災グッズに入れるオムツや下着は、いざと言う時にサイズが小さくなってしまっていることもあるので、定期的に点検・入れ替えが必要だと感じました
山ちゃん(小5、年少)
 1年たって防災グッズを見直さなくては・・・と思いながら、我が家ではあまり手を入れていないのですが、季節が違うと必要なものも違うので季節ごとに衣替えと一緒に見直すのが理想でしょう。



  ■置き場所の工夫■
山ちゃん(小5、年少)
 防災グッズをどこに置くのがいいのか、いつも気になるところです。マンションの場合は、玄関からしか結局は出られないので玄関付近に置くことになると思いますが、ついついお客さんの目を考えて居間に置いています。今後は、見せる収納として、ファッショナブルなリュックに入れて、すぐに持ち出せる玄関先に置いておけるように工夫したいと思っています。
きりこ(小3、小1、年少)
 避難袋は、玄関脇と、庭の物置に分けてあります。物置には、キャンプ用品があるので、食器や火は大丈夫です。
きゃんまま(小3、年長、年少)
 「災害用」として隔離すると、場所をとる上、忘れてしまうことも多いので日常的に使えるモノ・場所にし(&家が壊れても取り出せそうな場所)、無駄のないようにしたいと思っています。



  ■日常生活の中で使うものを役立てる■
なつみかん(年長、3歳)
 我が家の子どもたちは、5歳と3歳。普段食べ慣れない「カンパン」は、いざという時でも食べるか不安なので、「コアラのマーチ」と「ナビスコリッツ」の缶を購入しました。保存食がお菓子ばかりでは駄目ですが、子どもが普段食べているお好みのものも何点か用意しておくといいと思います。というのも、先日の新聞で「保存食は美味しいもの、防災グッズはデザイン性も重視で選ぶ」という記事を見かけたからです。保存食というと代表例が「カンパン」ですが、今では、「Q急ベーカーリー」という焼きたてと同じ風味のパンや普段食べているお菓子まで缶に入って保存食として売られているようです。
山ちゃん(小5、年少)
 当初、防災用品の食料をけっこう買いためていました。災害時なので贅沢は言えませんが、期限切れ近くのこれらの食料を開封して食べたら、決して美味しいとは言えませんでした。なつみかんさんがおっしゃるように、普段食べているものの買いだめで十分なのではないかと思います。とりあえずカロリーを摂取するという点では、カロリーメイトやウィダーインゼリーもいいと思います。(我が家では息子がサッカーの時に練習後や合間に摂取することがあるので、たえず買いだめがあります)缶詰めはツナ缶や果物もいいようです。レトルトものも、加熱する手段さえ確保しておけば有効ですね。実家も、主人も(主人はもっぱら地方への出張のおみやげ)結構買いだめする性分なので、1週間くらいはどうにか持ちます。
きゃんまま(小3、年長、年少)
 水は、ペットボトルを箱でストックしています。井戸を掘ることも検討中です。井戸水のおいしさ・冷たさを日常的に使いたいということもあります。
きりこ(小3、小1、年少)
 ちょうどこの週末に庭の物置など、収納の見直しをしました。水は、ペットボトル6本入りを更新しました。カップラーメンは、この時期に更新を兼ねて食べることにしているので、子どもが楽しみにしています。
エギオンマ(高1、中1)
 うちでは、お粥のレトルトも常備しています。主婦が具合悪くなってしまうと、誰もお粥を作ってくれませんから、私が食当たり等になってしまった時など、普段から重宝しています。震災時には温められないかもしれませんが、冷めたままでもするするとのどを通り食べやすいかと思います。また、温めるためのカセットコンロとボンベ、炭とマッチも欠かさないようにしています。
 阪神淡路大震災で被災した友人は、冷凍庫に入れていたお正月の残りのお餅を焼いて食べたそうです。火の準備があれば、切り餅のパックも使えそうですね。



  ■トイレの備えも欠かせません■
きりこ(小3、小1、年少)
 簡易トイレと紙おむつは、車に積んであります。飛行機の座席にあるごみ袋が防水性なので、車に置いています。
きゃんまま(小3、年長、年少)
 震災にあった知人に、火と水とトイレの確保&プライベートゾーンが欲しいと聞きました。トイレは、簡易の袋に固めて捨てるタイプを常備。子ども用におまるも残しています。おまるの処理は、土に掘って埋めていくためにも、大小のスコップが必要です。
 プライベートゾーンのために、ワンタッチでひらけるテントが室内用、室外用とあります。普段は、子どもたちの大人気の遊びグッズになっています。海や山のレジャーでも大活躍です。
山ちゃん(小5、年少)
 先日旅行中に寄ったところに簡易トイレがひとつしかなくて待っていると、他の旅行客に、「オムツを使わなくなった子どもでも、いくつかオムツを持っていればいざという時におむつに大きい方はさせることができるよ」と(おしっこはどうにかなる)言われ、なるほど〜と思いました。なかなか持ち歩くことは少ないですが、例えば車の中に置いておけば、いざって言う時に色々な場面で使えそうです。



  ■他にもこんな準備を■
きゃんまま(小3、年長、年少)
 キャンプ用品を定期的に使用・買い足しをしています。ランタンは、災害時の常備灯に便利だと思い、数日分ぐらいのガスを置いています。太陽光発電の外灯(庭にさしておくタイプ)を数箇所使用。災害時で電気がストップしても、真っ暗にならずにすむようにしておきたいものです。都市ガスは復旧が遅いと聞き、冬の暖房を灯油ストーブに変えました。普段から、子どもたちに、火への接し方を教える機会にもなる上、暖房費が、かなり安くすむようになりました。
山ちゃん(小5、年少)
 あとは、ウエットティッシュ、ラップ、ホイル、あちらこちらでもらう割りばしも必須ですね。
エギオンマ(高1、中1)
 阪神大震災で被災した友人は、枕もとに靴を置いて寝るように言っていました。それ以来、履き古したスニーカーをベッドの下などに置いています。それから、ガラスが飛び散った床を処理するために室内ぼうきも置いてあります。クイックルワイパーでも良さそうですね。
きりこ(小3、小1、年少)
 自発式懐中電灯はリビングの収納に下げてあります。(ブレーカーが落ちた時に使うので、練習になっているかも!?)食器棚は、引き戸にしています。



  ■子どもたちに生きる力を■
きりこ(小3、小1、年少)
 キャンプを通して、子ども達の生きる力を育てていければと考えています。
きゃんまま(小3、年長、年少)
 炭とマッチを多めにストックしています。子どもたちには、チャッカマン、ライター、マッチなど、日常的に、使わせています。夏は、蚊取り線香や花火など、火と消火の機会が多く、上手になります。ここ数回のキャンプでは、炭すら持っていかないようにしました。山や川で、タキギや流木を集めると、一日中、火を焚き続けることが可能です。大きな流木を切って燃やすこともあるため、3人ともノコギリ使いは上達しました。ものによっては、道具がなくても、工夫して割れることもいくつか試してみました。



  ■子どもたちや家族との連絡や帰宅路については■
きりこ(小3、小1、年少)
 小学校が目の前なので、家族の集合場所にしています。夫の勤務先は市内なので、自力で帰れると思います。緊急時の連絡先は、両実家(長野、福岡)です。
きゃんまま(小3、年長、年少)
 小学校は近い上、避難所にもなっているので、動かないように伝えています。横浜市営地下鉄+田園都市線で茅場町まで1時間半の通勤をしている夫は、会社のイベントで、家まで徒歩で帰ってきたことがあります。徒歩の道筋はだいたいわかったようです。その時の教訓で「携帯の手回し充電+懐中電灯になっているモノ」と「キャラメル」をいつもかばんに入れるようになりました。
エギオンマ(高1、中1)
 子どもが中学生と高校生になった我が家では、地震が発生した時どう連絡をとり行動するのか考えておかねばなりません。
 もし、それぞれが学校にいた場合、中学校は近所なので何とかなりそうですが、電車と徒歩で約1時間かかる学校に通っている高校生はどうすればいいのか。考えるきっかけとしてとりあえず、自宅から高校まで自転車で行かせました。これは、電車がストップした場合などの帰宅路の道順の確認と共に、途中通る道はどのような場所なのか認識させることが重要だと考えたからです。話し合ったところ、彼は、学校が川沿いにあるのでそれに沿って自転車で帰ってくることを考えていました。がれきに覆われる都心部を通るより、通りやすいと考えているようです。自転車で走れるのかどうか、川べりが本当に安全なのかはわかりませんが、選択肢をいくつか持っておくことは一番適切な方法を選ぶ材料になると思います。これを機に地図を手に具体的に考えておきたいと思いました。とりあえず、避難所や災害時に協力してくれる施設や商店を示した災害マップをダウンロードしていました。また、連絡方法についてもいくつかの手段を知っておくことが大切ですね。適切な方法を選ぶには、情報が必要ですから。
 阪神大震災の時には、被災した実家の両親や兄弟と連絡が全く取れず、とても心配しました。万が一、あのような大地震が起こった場合どのように連絡をとるのか、携帯電話の災害用伝言体験サービスで予習しておきたいと思っています。連絡の手段はひとつだけでなく複数考えておくことが必要ですね。
 「中学校は近所なのでなんとかなりそう」とはいえ、学校からどのように帰宅するのか(うちの場合は途中まで集団下校)把握しておかないと、行き違いになる恐れがあります。以前住んでいた横浜では、学校まで保護者かあらかじめ登録した代理人が迎えに行くことになっていたのですが、調べてみると、学校までの道は液状化する道だということがわかりました。地震発生時には通れないことを想定して、液状化しない道をマップで確認しました。近所であるなしにかかわらず、実際に起こった場合を考えて、ひとつひとつ検証してみる必要性を感じています。



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