ベビーを持つママの選択眼
〜みんな同じを考える〜

 例えば、ここ何年かは10人が10人とも大きな布に赤ちゃんをくるんで抱っこしていました。スリングといわれるものです。「お腹の中にいる感じに赤ちゃんが丸くなって心地よい」といわれていました。でも今は、スリングで抱っこしている人は全くと言っていいほど見かけません。今は、みーんなハワイのブランドのベビーキャリーです。そして赤ちゃんは、生後すぐでも縦抱っこになりました。ベビーカーにしても、以前は軽いことが売りだったのに、今は大型でずっしりしたヨーロッパブランドが人気です。いくら、産まれてからの1年間は、皆同じ様な生活ぶりだからといって、そこまでみんな同じじゃなくても…と言いたくなります。食事用のイスはこれ、ベビーバスはこれと、一部の企業が1人勝ちできるように仕掛けられ、それにのっかってしまっているかのようです。これら人気商品の共通の特徴は、豊富な色やカスタマイズです。ピンクのボディーに花柄のカバー、紺のボディーにストライプのカバーなど、本体とカバーをそれぞれ選んだりできるのが、ベビーキャリー、食事用のイスなどに見られます。(カバーは洗い替えに、気分を変えるために何枚か揃えたくなります) マザーズバックもしかり、バック、オムツ替えシート、ポーチなどがお揃いで揃います。

 かつては、紙おむつ派と布おむつ派、手作り離乳食派とベビーフード派などなど、お母さんたちのこだわりがぶつかり合う時代がありました。でも、今のママ達は、子育てをより楽しむために、「カワイイ!」で乗りきってるようです。個性を出さないのがゆとり世代の特徴でしょうか?

 確かにこだわりを持ちすぎるのも、疲れてしまいます。ですが現在のようにみんながみんな同じ方向を向いてしまうのも、不思議です。そしてもう一つ、この背景には、ネットの普及でママタレなる者が現れ、おしゃれな子育てライフをブロクでUPし、それを皆が真似ていることが一つの要因かもしれません。時々見かける3輪ベビーカーはその良い例です。カラフルなボディと付属アクセサリーが魅力です。が、長いボディを扱いづらそうにしているところを見かけます。

 ママがネットでお買い物、赤ちゃんをあやすのもネット、幼児からネットでゲーム、ネットの普及が子育てに及ぼす影響は大きいですね。また、ネットで簡単に情報を検索できるので、上位の企業の宣伝やブログなどを装ったステマ広告などに影響を受けやすいのも事実です。

 ベビーをもつママといっても、住んでいる町の環境を始め、経済状況や日中の保育状況など様々なはずです。「みーんな同んなじ」ではなく、賢い選択眼を持って欲しいものです。
(ピカソ)



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